雨樋は定期的な掃除が必要!詰まりの原因と起きうるトラブル、掃除のポイントを解説

皆さんこんにちは。

神奈川県横浜市都筑区を拠点に外壁・屋根工事を手掛ける株式会社KRです。


住宅の屋根付近や外壁には、雨水の通り道である「雨樋(あまどい)」が設置されています。この雨樋は詰まってしまうことがしばしばあるのですが、「大した問題ではないだろう」と放置してしまう方も多いのではないでしょうか。


しかし、雨樋は雨水から家を守る大切な役割を果たしており、詰まりが生じないよう普段から掃除をしておかなければならないのです。ここでは雨樋が詰まる原因や放置するリスク、適切な掃除方法について解説します。




■雨樋とは?



雨樋は、屋根に降った雨水を1ヶ所に集め、地面や排水溝に導くための設備です。その歴史は古く、奈良の東大寺にあるものが日本最古の雨樋とされています。


雨樋を構成する主なパーツは、「軒樋」と「堅樋」、そしてそれらの接続部分である「集水器」です。軒樋は軒下に設置されており、屋根に降った雨水を集めて水平方向に流します。そして外壁に垂直方向に設置された縦樋を通り、地面や排水溝に雨水を流すのです。


こう聞くと「それだけの役割なら、別に雨樋がなくてもいいんじゃないの?」「屋根から落ちるのに任せても大差ない気がする」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、それは大きな誤解です。雨樋は、家を雨水の被害から守るための大切な役割を果たしています。

もし雨樋がなければ、雨水をスムーズに排水溝へ導くことができず、地面が水浸しになってしまうでしょう。地面で跳ね返った雨水や泥などが外壁に付着すれば、外壁が汚れる上に亀裂などから内部に浸入してきます。大きな水たまりができ、エアコンの室外機やガス給湯器の配管から屋内に水が入ってくることすらあるほどです。


これらの結果として基礎内部の湿度が高くなれば、腐食やシロアリの発生によって躯体(骨組み)がダメージを受け、家の寿命が縮むかもしれません。つまり、快適かつ安全な家に長く住む上で、雨樋は非常に重要な設備なのです。




■雨樋の詰まりの原因と放置しておくリスク



雨樋は、一度設置すればそれで終わりではありません。屋根や外壁などと同様に経年劣化していくのはもちろん、何かが詰まって雨水が流れなくなることがあるからです。主な原因としては以下の3つがあります。


・自然要因

最も多いのが、庭木から散った落ち葉や風で運ばれてきた砂・泥などが詰まるケースです。少量であれば雨水と一緒に流されるので問題ありませんが、年月の経過につれて少しずつ堆積していくことが多く、長年放置すると雨樋を詰まらせてしまいます。



・人的要因

雨樋は、ボールやバドミントンのシャトルなどの異物によっても詰まることがあります。多くはお子さんなどが遊んでいて雨樋に落としてしまった結果であり、わざとやったわけではないでしょう。とはいえ、手が届かないからといって放置すると、やはり排水に支障をきたしてしまいます。



・動物的要因

ややレアなケースですが、カラスやツバメなどの鳥類が雨樋に巣を作ってしまい、水の流れをせき止めてしまうことがあります。空になった巣なら取り除けばいいのですが、まだ鳥が住んでいる巣を勝手に駆除すると「鳥獣保護管理法」違反となり、罰金や懲役を科される可能性がある点に注意が必要です。


原因が何であれ雨樋が詰まれば、当然ながら雨水を適切に排水できなくなり、外壁の劣化やシロアリの繁殖、雨漏りなどを招きます。つまり、雨樋が設置されていないのと同じ状況になってしまうのです。詰まる場所によっては、大量の雨水がオーバーフローして屋根や外壁にかかり、むしろ雨樋がない場合よりも大きなダメージを受けるかもしれません。


さらに、溢れた雨水がお隣さんの屋根や外壁にかかると、そちらの劣化も促進してしまいます。大量の雨水がバシャバシャ落ちる音も非常にうるさいため、ご近所トラブルに発展しかねません。雨樋の詰まりに気づいたら、放置せず速やかに改善するのが望ましいでしょう。




■雨樋の適切な掃除方法



雨樋が詰まっているのに気づいた時は、被害の拡大を防ぐためにも早めに掃除をする必要があります。もちろん、高所での作業になるのに加えて不衛生なものを扱うわけですから、しっかりと準備を整えなければなりません。


用意しておきたい道具は、ゴミをつかむためのトングと高いところに上るための脚立、ブラシ付きのパイプクリーナーと水を流すためのホース、そしてゴミ袋です。いずれも量販店やネット通販などで簡単に手に入ります。汚れてもよく、なおかつ動きやすい掃除用の服も用意しておいてください。


必要な道具をそろえたら、天気のいい日を選んでいよいよ掃除開始です。以下の手順に従って雨樋をきれいにしていきましょう。


①軒樋のゴミを取り除く

雨樋の掃除も屋内と同様、上から順に行うのが基本です。まずは軒樋に溜まっているゴミをトングで取り除きましょう。この際、脚立が揺れたり倒れたりしないよう支える必要があるため、作業は2人で行うのがおすすめです。



②縦樋に水を流す

次は縦樋の中を掃除します。ホースを使って集水器から水を流し、中を洗いましょう。多少の異物であれば縦樋の下の方から出てきます。まだ何か詰まっていそうなら、水を流しながら縦樋を軽く叩いてみてください。詰まっていたゴミが振動で落ちてくる可能性があります。



③パイプクリーナーで掃除をする

水だけでは取れない詰まりが縦樋の中にありそうなら、パイプクリーナーを使って掃除をします。よほどガッチリ詰まっている異物でもない限りは、これで取り除くことが可能です。



④水を流して最終確認

最後は改めて集水器から水を流し、残った汚れをきれいにしつつ、水の流れを確認します。水がスムーズに流れるようであれば掃除完了です。



■雨樋の掃除は専門業者への依頼がおすすめ



雨樋の掃除はどうしても高所作業になるため、怖くてなかなか取りかかれない方もいると思われます。実際、ハシゴや脚立からの転落事故は年に何百件も発生しており、不慣れな方が無理をすると骨折などの大事故につながりかねません。


かといって雨樋の詰まりを放置すると、さまざまなトラブルが発生してしまうでしょう。そこでおすすめなのが、専門業者に雨樋の掃除を依頼する方法です。


業者に雨樋の掃除を依頼するメリットは、大きく分けて2つあります。1つはもちろん、安全に雨樋の掃除ができることです。高所作業に慣れたプロに任せれば、自分自身は怪我の心配をすることなく、確実に雨樋を掃除できます。手が届きにくい場所までしっかりと掃除をしてもらえるので、自分で掃除をするよりもきれいになるでしょう。


また、雨樋以外の異常をあわせて確認してもらうこともできます。もし屋根や外壁などの異常が見つかったら、そちらの補修・メンテナンスも行うことで、家の寿命をさらに延ばせるのです。ほとんどの業者は点検だけなら無料で行なってくれるので、雨樋の修理と一緒に依頼しておくといいでしょう。


なお、雨樋の掃除を業者に依頼した場合の費用相場は、1万円~3万円程度です。掃除する場所や範囲によっては、もう少しかかることもあります。まずは見積もりを出してもらってみてください。




■雨樋の掃除の頻度はどれくらい?



雨樋の掃除をする時に気になるポイントの1つが、掃除を行う頻度です。なるべく定期的に掃除をして詰まりを防ぎたいところですが、あまり頻繁に行うのは無駄が多く、負担も大きくなってしまいます。どの程度の頻度で行うのが適切なのでしょうか。


基本的には、半年に1回程度掃除をすれば、十分に詰まりを防ぐことができます。特におすすめの季節は春と秋です。この2つの季節は花びらや落ち葉が舞い散るのに加え、風が強いために砂埃も飛んできます。加えて、梅雨や台風の季節が近いので、水がスムーズに流れるようにしておかなければなりません。しっかりゴミを取り除いておきましょう。


もちろん、立地や状況によっては掃除の回数をさらに増やした方がいい場合もあります。たとえば公園に隣接する家なら、季節を問わず大量の葉っぱや砂埃が飛んでくるかもしれません。その他、雨樋に何らかの異常が発生しているのに気づいたら、すぐに点検と掃除を行うのがベストです。柔軟に対応してきれいな雨樋を保ち、家を守りましょう。



神奈川県横浜市の株式会社KRでは、住宅の外壁・屋根・雨樋などの工事を手掛けています。地域密着で活動しているため横浜市の環境に詳しく、施工実績は年間200棟と非常に豊富。塗装だけでなく、雨漏り対応やカーポートの補修など、家まわりのあらゆるトラブルに対応可能です。


アフターサービスや工事保証も万全で、どのような工事も安心してご依頼いただけます。外装工事に関するご質問には何でもお答えいたしますので、お住まいのリフォームや修理をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。